海外でもお気に入りのドライヤーを使いたい家電アドバイザーかふ太です。
日本国内のドライヤーでも、専用の変圧器さえあれば、海外でも国内と同じように使用できます。
ただし、商品によっては海外で使えない場合があります。

理由はドライヤーに使える変圧器が、「対応する電圧が限られる場合」や、「マイナスイオンに対応していない場合」 があるからです。
また変圧器は「通常の使用電力の1.25倍の容量」が必要です。
一般的な1200Wのドライヤーなら、1500Wまで対応の変圧器を選びましょう。
おすすめはオーム電機などから販売されている、全世界対応の変圧器です。
本記事では海外でドライヤーを使うための、「変圧器の選び方」について、詳しく解説します。
全世界で電圧自動切替!

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かふ太
【家電製品協会認定 総合家電アドバイザー】
大手家電量販系の企業で20年以上のキャリア、現在もマネージャーとして勤務
海外で家電品を使うには電圧 200V・220V・240V 対応が必要
日本国外の多くの国では、国内の100Vとは違って、110V~240Vの電圧を採用しています。
国内の家電品を「海外で使う場合」は、100V~240Vなど、「その国に合わせた電圧」に対応している必要があります。
電圧とは?
電圧というのは、電気が進むための「押し出す力」のこと です。
この力が強いと、電気はびゅんびゅん元気に流れます。
ちょうど、水道の水が強く出ると、勢いよく流れるのと同じです。
想定していたより強い電気が流れると、家電品は壊れてしまいます。
ルームランナーを使おうとして、思っていた倍の速さで動きだしたら、体を壊してしまいますよね。

日本でも「大きなエアコン」や「電気給湯器」は200Vで動いていて、コンセントの形も一般家電品と違うよ!

日本の100V と200V の電圧は、家庭の分電盤にあるブレーカーのつなぎ方で、切り替えているよ
国内専用の家電品を海外でそのまま使うと火災などのリスクがある
国内専用の100Vの家電品を、200Vなどの海外の電源で使用すると、火災などのリスクがあります。
ホテルのブレーカーが落ちるなどリスクもあるため、変圧器などの対応なしに、使用しないでください。
変圧器があれば電圧を合わせてくれる
国内の家電品を海外で使う場合は、「現地の電圧に合わせてくれる変圧器」が必要です。
大きなコンセントプラグの形をしていて、家電品と壁のコンセントの中間に取り付けます。

ただし、一般的な変圧器の容量は200Wまでなど、大きな電力には対応していない ことが多いため、注意が必要です。
つまり専用品以外は、ヘアドライヤーには利用できません。
もともと海外対応している家電品もある
また携帯電話やデジタルカメラの充電器など、もともと100V~240Vの海外電圧に対応している場合がある ため、変圧器を買う前に確認しましょう。
海外対応のドライヤーも、同じ100V~240V対応の家電品のひとつです。
電源プラグの形もチェック
国によってコンセントの形も違うため、注意が必要です

各国のプラグに対応したマルチタイプのプラグセットが便利です。
変圧器と、主な各国対応プラグがセットになっている商品もあります。

電圧とプラグの形が、チェックポイントです。
下の表は、代表的な国の電圧と、プラグタイプの一覧です。
国名 | 電圧 | 周波数 | プラグタイプ | 主な特徴 |
日本 | 100V | 50/60Hz | A, B | 世界的に低めの電圧 |
アメリカ | 120V | 60Hz | A, B | 北米共通 |
イギリス | 230V | 50Hz | G | 3本平ピン |
ドイツ | 230V | 50Hz | C, F | ヨーロッパ標準 |
フランス | 230V | 50Hz | C, E | ヨーロッパ標準 |
オーストラリア | 230V | 50Hz | I | 3本ピンV字配列 |
中国 | 220V | 50Hz | A, I | AとIが混在 |
韓国 | 220V | 60Hz | C, F | ヨーロッパ標準 |
タイ | 220V | 50Hz | A, B, C, F | 複数種類併存 |
イタリア | 230V | 50Hz | C, F, L | L型は独自 |
シンガポール | 230V | 50Hz | G | 英国同様 |
変圧器によって条件があるので注意
一般的な変圧器は、ドライヤーのような大きな電力を使う家電品に、対応していません。
しかし「ドライヤー専用の変圧器」も販売されています。
条件がある場合が多いので、注意が必要です。
アメリカなどで使える110V~130V対応変圧器
ただし、電圧やイオンなど、使用する上で条件がついている場合があります
たとえば130Vまでの対応で、200Vに対応していない変圧器。
アメリカは OK! 200Vはダメ!

こちらはPANASONICのナノケアには使用できません。
多くの国で使える200V~240V対応変圧器
また200V~240V対応でも、「ACモーターはダメ」で、「DCモーターならOK」など、こまかい条件のある商品もあります。
200V~240V対応の場合、アメリカなど110V~130Vの国には対応しません。
ACモーターのドライヤーはダメ!


ただし条件が合えば、金額的に安かったりするから、自分の目的に合わせて選んでね
ひと昔前の1200W対応の変圧器は3kgくらいあった
ひと昔前の1200W対応の変圧器は、重さが3kgくらいありました。
国内専用のドライヤーを海外に持っていって、変圧器で使うのは現実的な選択ではありませんでした。

ネット検索して、ひと昔前の相談サイトを見ると、みんな海外対応ドライヤー一択で答えているよ
しかし現在ではドライヤー専用の、小型の変圧器が販売されています。
変圧器が何個も必要?
ドライヤー専用の変圧器は、電熱器具専用です。
つまり「あくまでドライヤー専用」ということです。
「100Wなど少ない電力」の「国内専用の家電品」を、「海外で使いたい場合」は、もうひとつ変圧器を持っていく ことになります。
荷物がかさばるので、変圧器をいくつも持っていく必要があるなら、海外対応のドライヤーを買いましょう。
全世界対応のドライヤー専用変圧器がおすすめ
「全世界対応」で、「電圧自動切り替え」の変圧器なら、どの国に行っても使います。
プラグの形だけは、必ずチェックしましょう。
おすすめはオーム電機の変圧器
おすすめはオーム電機の商品です。
1500 W までの容量があり、電圧も自動切り替えで、国を選びません。
重量も213gと軽量です。
ただし、PANASONICのナノケアには使用できません。
PANASONICでも、一般的なマイナスイオンを採用しているドライヤーは、問題ありません。

海外対応のドライヤーは変圧器がいらない
海外対応のドライヤーは、海外の電圧に切り替えができるため、変圧器がいりません。
変圧器によっては「ナノイーやマイナスイオンがあると使えない」など、条件があるため、ドライヤー自体が海外対応していると安心 です。
「電源プラグの形を合わせる必要がある」のは、変圧器と同じなので、必ずチェックしましょう。
変圧器はかさばるので、荷物が減る点もメリットです。
ドライヤーを海外で使う変圧器まとめ
ドライヤーを海外で使うための変圧器は、全世界対応がおすすめです。
通常で使う電力の1.25倍の容量が必要なため、1500Wまで対応の変圧器を選びましょう。
旅行先の電源プラグの形もチェックしておきましょう。
全世界で電圧自動切替!

ドライヤー専用の変圧器についてのよくある質問と回答
ドライヤー専用の変圧器についての、よくある質問に回答します。
ヘアドライヤーは変圧器があれば海外で使えますか?
- 国内で買ったヘアドライヤーですが、海外でも使えますか?
電源に1200W、AC100V、50/60Hzと書いてああります。 -
電圧が合わないため、使用できません。
火災のリスクなどがあるので、そのままでは絶対に使用しないでください。
海外対応のドライヤーを買うか変圧器のどちらがおすすめ?
- 海外対応のドライヤーを買うか変圧器を買うか迷っています。
どちらがおすすめすか? -
「ドライヤーの使用3年以上」の場合や、「今より性能のいいドライヤーが欲しい」場合は、海外対応ドライヤーがおすすめです。
「荷物をなるべく減らしたい」場合も、海外対応ドライヤーを選ぶといいでしょう。
「すでにお気に入りのヘアドライを持っている」場合は、「ドライヤー専用の変圧器」がおすすめです。
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